20年ぶり!集落に生まれた赤ちゃんに住民はメロメロ

 厚労省の「人口動態総覧」によりますと、日本の出生数は減少の一途をたどり、2022年についに80万人を割り77万747人になりました。こうした中で2022年に大きな変化があった集落があります。
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 兵庫県丹波篠山市の市野々集落。56人が住んでいますが、市の高齢化率が28.50%なのに対して、この市野々集落は71.43%と住人の多くが高齢者です。
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 そんな集落に2022年に生まれたのが加藤蔵之助くん(1歳1か月)。集落に赤ちゃんが生まれたのは約20年ぶりのこと。ひとたび集落を散歩すれば…。

      (住民)「こんにちは。お久しぶり」
 (ママ・梨絵さん)「びちゃびちゃや、よだれで」
      (住民)「元気な証拠や。暑いから気をつけて」

 会う人会う人が声をかけてくれます。
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 この日は集落をあげての草刈り。力仕事を担うパパ・俊希さん(29)の代わりに蔵之助君のお世話をするのは集落で暮らす70代と80代の女性です。この日はママはお仕事で不在。両親が近くにいなくても周りにいるのは家族同然の人たち。蔵之助君は落ち着いた様子で過ごします。

 (住民(80代))「靴こんなんやで。(自分のと)こんだけ違う、こんだけ違うんやで」

 (住民(70代))「オムツ濡れていませんか?」
   (蔵之助くん)「(首を横に振る)」
 (住民(80代))「わかってんねんな」
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 2021年に新型コロナウイルスをきっかけに集落に移住した加藤さん夫妻。2022年4月に蔵之助君が生まれました。ママの梨絵さん(32)が里帰り出産から戻ると、集落の人とパパが一緒に準備した鯉のぼりが出迎えてくれました。

 (ママ・梨絵さん)
 「やっぱりうれしかったですね、迎えてくれてね。楽しみに待ってくれているというのはうれしいことですね」