■日本での感染の可能性について専門家の見方は?
ーー日本でも感染に警戒する必要はありますか?
日本医科大学特任教授 北村義浩氏:
あまり感染に警戒する必要はないと思います。元々人から人にうつりづらいので。
今回は、「アフリカ大陸に行ったことがない人が発症している」ということが異常状態ではあるんですが、本来はネズミに噛まれるとか、アフリカ大陸に行ってきた方と接触するとかでしかうつらないので。
ーー対策について教えてください。
北村氏:
アルコール消毒や手洗いもよく効くので、今までのコロナ対策をしていただければ大体大丈夫かなと。
飛沫感染や咳ではあまりうつらないということになっています。手を鼻や口に触れたりすることはよくないですね。だから手洗いをしっかりする、それが基本です。
また、現在48歳以上の人はおそらく天然痘(痘そう)のワクチンを受けていますので、免疫を持っていると考えて良いと思います。
ーー日本国内でペットとして飼われているリスやハムスター、ウサギなどがサル痘ウイルスを持っている可能性はありますか?
北村氏:
つい1、2日前に海外から運ばれてきたということでなければ、まず持っていないですね。普通にご自宅で飼っているようなものにはないと思っていいと思います。
■マスク生活で免疫力が低下している?

ーー今海外では、デング熱や黄熱、ポリオなど、従来の感染症の発生が多く伝えられています。コロナ禍のマスク生活により、免疫が低下した可能性はあるのでしょうか?
北村氏:
そうですね。(マスク生活で)免疫が低下していると思います。多くの感染症にかからなくなり、免疫系システムを鍛えるような機会が減ったので、やはり少し低下している可能性があります。特に欧米の方々は、急に警戒を解いてしまったものですから、身体がついていっていない可能性はありますね。
新型コロナの感染対策をすることで、逆に従来の感染症に対しては弱くなってしまう。そんな事態が今起きているのかもしれません。
(ひるおび 2022年5月23日放送より)