総理大臣の多くが世襲
初当選・安倍晋三氏(1993年)
「父の夢を追い続け、志をしっかりと受け継いでまいります」
例えば安倍晋三元総理は祖父・岸信介(のぶすけ)氏が総理、父・安倍晋太郎氏が外務大臣という議員一家。

福田康夫元総理は父・赳夫氏も総理で、息子の達夫氏が自民党の前総務会長。また民主党政権で総理となった鳩山由紀夫氏も、祖父・一郎氏が総理、父・威一郎氏が外務大臣を務めました。
日本では、1990年代半ばからの20年で、衆議院議員の世襲の割合は、おおむね25%以上、4人に1人とするデータもあります。

世襲制限の議論も…
こうした状況には以前から批判がありました。例えば、2003年の総選挙。父・江藤隆美(たかみ)氏のあとをついで息子・拓氏が出馬した際には…
記者(2003年)
「世襲という批判についてはどう、お答えになりますか?」
江藤隆美 氏
「馬鹿者!世襲の、何のと言うな!」
そこで自民党は2009年の総選挙のマニフェストで、次回の選挙から「世襲制限」をもうけるとしました。
2009年、小泉純一郎元総理の地盤を受け継いで初当選した息子・進次郎氏は当時、世襲についてこう語っています。
小泉進次郎 氏(2009年)
「世襲は歌舞伎役者や落語家みたいに、世襲になりました、成立します、というんじゃないんです。皆さんが当選させて初めて世襲は成立するんです。有権者の皆さんの判断だと思うんです」

世襲の問題点とは?
日本で数多く見られる“世襲議員”。
その問題点を、毎日新聞の与良正男さんは…
与良正男・毎日新聞客員編集委員
「政治っていう一番公共性を保たなくてはいけない仕事が、一種の“家業”。結果的に新しい人たちが政治家になろうと思ってもなかなか入ってこれない。その大きい壁になっているのは間違いない」














