■日本陸上競技選手権大会(3日、大阪市・ヤンマースタジアム長居)
世界陸上ブダペスト(8月19日開幕)の代表選考会を兼ねている日本選手権の3日目が行われ、男子100m予選でサニブラウン・アブデル・ハキーム(24・東レ)が10秒13(+1.2)をマーク。予選3組トップの全体1位で準決勝に駒を進めた。
昨年の世界陸上オレゴンで日本人初のファイナリスト(7位入賞)となったサニブラウンは、参加標準記録(10秒00)を突破すれば今年の世界陸上代表に内定する。
この日は、予選3組の第7レーン。スタートから中盤に向けて徐々に加速すると一気にトップに出て、ゴール前では後続を引き離し、少し流しながらフィニッシュした。
昨年の日本選手権以来、1年ぶりに国内レースに参戦したサニブラウン。今季は2レースに出場し、初戦となったルイジアナ州での競技会(4月22日)では、追い風参考も10秒13をマーク。5月31日には東レとグローバルパートナーシップ契約を締結したと発表し、「東レ」の所属として初のレースとなった。
サニブラウンは「今日は刺激の日ですね」と1年ぶりの日本でのレースを振り返り、「スタートは反応遅れたかなと思ったけど、とりあえずOKかなと。(今季)3戦目ですし、明日から上げていければと。昨日9時半に寝て、朝8時に起きました(笑)。(調子は)バッチリですね。明日、もっとお客さんが居れば、楽しいかなと思います」とリラックスした様子で応え、明日のレースを見据えた。
今回は優勝経験者の桐生祥秀(27、日本生命)、山縣亮太(30、セイコー)、多田修平(26、住友電工)、ケンブリッジ飛鳥(30、NIKE)が出場せず。
優勝争いは打倒サニブラウンに向け、栁田大輝(19、東洋大)が10秒19(+0.2)の好タイムで予選2組トップ。小池祐貴(28、住友電工)が10.27(+0.7)で4組1位、最終7組に登場した坂井隆一郎(25、大阪ガス)は、10秒33の2位でそれぞれ準決勝に進出した。
昨年の日本選手権はサニブラウンが10秒08で制し、準決勝と決勝は4日に行われる。