かつての「シャッター街」なぜ10年で40店舗が新規出店?

10年間でオープンした店は、40にも上ります。岡山市北区の奉還町商店街で今、若い人の新規出店が相次いでいます。
各地の商店街で空き店舗の増加が課題となるなか、ほかのエリアではあまり聞かない現象ですが、なぜ若者が奉還町を選ぶのでしょうか。取材すると「この街にしかない魅力」が見えてきました。

(おむすびや日向 井藤亜衣梨店長)
「朝、土鍋で炊いたおむすびを日替わりで出しています」
「手作りのおむすびの店」がオープンしたのは、昨年末です。同じ時期には、アメリカとヨーロッパの古着を販売する店もできました。

(店員と客とのやりとり)
「かわいい」
「魅力的な街だなと思います。私は大好きなので」
約150年の歴史がある、岡山市北区の奉還町商店街です。

かつては「生活に密着した商店街」として賑わいましたが、郊外への大型店の出店などで客足が減り、シャッターが目立つようになっていました。

ところが、最近になり新規出店が相次ぐようになったというのです。

(奉還町商店街 振興組合 畝本伸三さん)
「奉還町に関しては、若い人のお店が増えている」
「懐かしい風景」若い人には新鮮!
アーケードに並ぶのは「カフェ」や「オーダー雑貨の店」、それに「美容室」や「レコード店」など、様々な形態の店です。

商店街によるとここ10年でオープンしたのは40店舗以上。なぜこれほどまでに人気を集めているのでしょうか。
(ハチコアイスベイクの店員)「定番のいちごとチーズケーキのアイスです」

2年前にオープンした、アイスクリームとスコーンの店のオーナーは…。

(ハチコアイスベイク オーナー 古市知詠子さん)
「古い街並みも残っていますし、新しいのと混在した面白い街だと思っています」

昔ながらの趣が残る街並み。どこか懐かしい光景が今、かえって新鮮なものとして若い人たちの心を惹きつけているというのです。
(おむすびや日向 井藤亜衣梨店長)
「若い子からお年を召した方まで幅が広いので、いろんな方のお話を聞きながらお店ができるのが楽しいです」