「家賃の安さ」「若者の多さ」も魅力 商店街も本気で意識改革
こうした若い人たちの背中を押す要因があります。

(カフェバーKAMP 北島琢也オーナー)
「家賃が安かったからです。家賃が安かったら、維持費がかからないんで、出しやすいです。若い人たちは」

岡山市内の不動産業者に10坪~20坪程度のテナントに絞って、1か月の家賃の傾向を聞きました。
・表町商店街で多いのは10万円~20万円ほど。
・駅前商店街は20万円以上だといいます。
これに対して
・奉還町は10万円以下の物件が目立つそうです。
家賃は築年数などによって異なるため、単純に比較できませんが、出店のハードルは低いといえそうです。魅力はさらに…。
高校・大学・専門学校・・・立地も恵まれていた!
(古着屋キャリコ 安達裕紀店長)
「学生さんが多いのが、一番のポイントだと思います」

商店街の周りには高校や大学が点在していて、若者をターゲットにしたい店にとっては好条件なのです。温かみのある街並みと安い家賃、そして若者の多さ。
仲間同士のネットワークもあり、人が人を呼ぶ好循環が生まれています。

新しい店が出来たことで、商店街のイメージも変わり始めています。

(大学生)
「おいしいし、とてもいいお店です。私的にはすごくおしゃれな街になっているなと」

(大学生)「いい場所になっているんじゃないかなと思います。盛り上がるのに」

新たな形で賑わいを見せる商店街に、古くから店を営む人は…。
(81歳の店主)
「それは嬉しいですよ。今まで寂しかったのが、だんだん一軒ずつ増えてくればね。活気が溢れるようになってほしいです」
この流れに、商店街も本気です。

2017年からは、全国の古着専門店が集まるフリーマーケットの開催を後押し。

そして現在は、大学生と新規出店者を巻き込んでこれまでにないイベントを計画中です。
(奉還町に店を出した人)
「いい人が多いんで、本当にみんな家族みたいにしゃべりかけてくれるし。役に立っていきたいなと思っています」

(奉還町に店を出した人)
「今はまだいいものが知られていない。今後盛り上げる拠点になるのかなと思っているので、盛り上げていきたいと思います」

(奉還町商店街振興組合 畝本伸三さん)
「既存にない商店街を目指したいと思います。若い方の思い、考えをどんどん実行していきたい」

若者たちが魅力を再発掘し、活気づく奉還町商店街。これからどんな変貌を遂げていくのか、期待が高まっています。
【解説】
取材をした記者によりますと、店を出した人同士で結婚する人も出てきているそうです。

古いものと新しいものが混在する奉還町商店街、ますます面白い場所になっていきそうです。