観光誘致へ…自治体の動き加速

ビジネスチャンスと捉えた大分市の「スズキ」は、TSMCの新工場近くにおよそ3000坪の土地を購入し、来年度までに拠点施設を建設する計画。TSMCとの取り引き実現を目指しています。

また、TSMCとの取り引きを目指してパートナーとなる企業をみつけようと、5月17日に台湾の経済団体に加盟する企業関係者が大分を視察しました。一行は「スズキ」にも訪問。鈴木社長は熊本からの立地の良さや技術力の高さをPRしました。

(台湾からの訪問団)「一緒に連携、あるいはどういう形でお互いに合作できるかと期待は大きくしています」

(スズキ・鈴木清己社長)「最大のチャンス、逃すのも、作るのも。グローバルは我々が仕掛けていかなければならないし、そこから新たな商機が生まれるので、最初に仕掛けていくことが大事。スズキと取り引きしてもらえるように努力していきたい」

TSMCの熊本進出をチャンスと捉えているのは企業だけではありません。

(竹田市商工観光課・友永有美さん)「台湾の人をはじめとする新たな外国人の観光客の誘客ができる大きなチャンスかなと捉えている」

大分県内で熊本に最も近い竹田市では台湾から訪れる技術者や家族をターゲットにした「観光誘致」に乗り出しています。例えば、玄関口であるJR豊後竹田駅の構内を改修し外国人向けの観光案内所を新設するほか、日本語のみとなっている観光スポットの説明板を英語も合わせたものにかけ替える予定です。

滝廉太郎旧宅

(竹田市商工観光課・友永有美さん)「コロナ禍で観光需要が沈んだが、これをチャンスと捉え、台湾の人をきっかけに世界に竹田の魅力を発信していきたい」