世界最大手となる台湾の半導体メーカーTSMCが年内にも熊本に進出し、大きな経済効果が期待されています。周辺の企業や自治体が波及効果を取り込もうとする動きが加速しています。

TSMCとの取り引き目指し国内の関連企業も相次ぎ進出

大分市を拠点にしている商社「スズキ」は、半導体を製造するために必要な装置のパーツを調達し、メーカーに販売する事業を主に展開。また、原材料の管理や運搬も請け負っています。

(スズキ・鈴木清己社長)「半導体にとっては欠かせない薬品など預かったものを保管して、客の要求に合わせたものをタイムリーに毎日納品していくサービスをしている」

スズキ・鈴木清己社長

社長の鈴木清己さんは九州の半導体関連産業がいまビッグチャンスを迎えていると話します。

(スズキ・鈴木清己社長)「熊本を契機にいろいろな素材メーカーや、装置メーカーが来る。大分だけではなくて九州にとってすごく商機」

おととし、熊本市のベッドタウン・菊陽町への進出を表明した台湾の半導体メーカー「TSMC」。アップルやソニーグループなど数多くの顧客を持ち、去年の売り上げ高は759億ドル、日本円でおよそ10兆円と世界最大手に君臨します。建設中の新たな工場は年内にも完成し、来年末の出荷開始を予定。周辺ではおよそ1700人の雇用が見込まれるほか、取り引きを目指す国内の関連企業の進出も相次いでいます。熊本県内の経済波及効果は10年で4兆3000億円と言われています。

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