なぜこの時期にインフルエンザの感染?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤院長によると考えられる理由は3つあるといいます。
・海外からウイルスが流入している可能性
・大きな流行が3年間なかった→免疫がない人が多い
・寒暖差が激しい→免疫力が落ちている人が多い
伊藤院長:
運動会遠足など学校行事が活発な時期なので、学校での流行が起きやすくなっているのではないか。
恵俊彰:
伊藤先生の病院でもインフルエンザの患者は増えてますか?
伊藤院長:
増えています。この1週間で3倍か4倍ぐらいになったと思います。
恵俊彰:
原因はなんでしょうか?
伊藤院長:
やはり寒暖差で皆さん免疫力が落ちていて、風邪自体が非常に多いんですよね。ワクチンを打った人でももう半年前のものになりますから切れてますし。やっぱり国際交流が盛んになったということも否定できないと思います。
そしてコロナ禍で、インフルエンザに感染した人はほとんどいませんでしたからこの数年間インフルエンザに対する免疫力というのは、個人においても、集団においても落ちていると思うんですよね。
今ちょうど大規模な行事も多い季節ですし、日常生活を取り戻そうという学校生活や社会の生活の中で、感染が入ってくる要素と感染が広がる要素が共存してるということだと思うんですよね。
恵俊彰:
インフルエンザと聞くと高熱が出て関節が痛いという印象なんですけどインフルエンザに軽症というのはあるんですか?
伊藤院長:
はい、基本的には、関節中や頭痛や高熱なんですけれども咳だけという患者さんもいるんです。
恵俊彰:
インフルエンザで?
伊藤院長:
コロナが2類から5類に移行したのも多少関係してると思うんですが発熱などの、感染兆候の患者さんの中の大体3分の1ぐらいしか新型コロナの検査を受けていなくて、その中でインフルエンザの検査を受ける人はさらに3分の1ぐらいなんです。
なのでインフルエンザはかなり水面下で広がってると。そういう意味では注意した方がいいかなというふうに思います。
日常生活において我々が気をつけることはー

伊藤院長:やはり換気です。エアコンや電気料金の兼ね合いもありますがやはり換気をしないと集団の中で一気に広がるってことがあります。
個人においてやっぱり免疫力をしっかりと保つということ。そしてしっかりと食べて腸管免疫も含めてのバランスを規則正しくしていくこと。そして十分な睡眠をとること。こういったことが非常に重要だと思います。
それから熱が出たらマスクをしてほしいです。体調が怪しいなと思ったら早期受診・早期検査・診断。これで集団への広がりを予防するということが大事なのではないかと思います。
恵俊彰:
心配だったら検査した方がいいということでしょうか?
伊藤院長:
はい、この時期は本当に学校関係で流行っているので軽い症状でもインフルエンザの可能性は十分にあるということはお伝えできればなと思います。
恵俊彰:
インフルエンザに関しては治療薬あるんですよね?
伊藤院長:
そうなんです。小さいお子さんからお年寄りの方、妊婦さんまで有効な治療薬があるので、やはり早期診断の価値は大きいと思います。