全国有数の温泉地、別府を盛り上げようと著名な映画監督が短編映画を制作するプロジェクトで第3弾となる映画「縁石」が完成し、先行上映されました。

大分県別府市にある老舗映画館「別府ブルーバード劇場」にできた長蛇の列。この日は舞台挨拶が行われ、監督を務めた斎藤工さんと主演の安部賢一さんが登壇しました。

(斎藤工監督)「ドキュメンタリーを撮っているような感覚で作品を撮っていた。通常の劇映画の現場とは仕上がったものも違うものになりました」

斎藤さんが手がけた別府を舞台にした映画「縁石」は、人生に疲れた中年男性が故郷の別府に戻り、豊かな自然や人々に触れ合うことで希望を見出していくストーリーです。先行上映会では涙を流す人もみられました。

(鑑賞した人)「別府のいろんな観光地とか人柄とかいい感じの物語になっていて本当に感動しました。本当に面白かったです」「普段の別府の風景がまた改めて、すごく大切に思えるようないいところに住んでいるなと。自分の町が好きになるようなそんな映画だなと思いました」

(斎藤工監督)「町がまるごとアートなのでどこを切り取ってもやはりその側面というのはにじみ出る素晴らしい環境だった」

ロケを通してコロナ禍で打撃を受ける別府の現状を目の当たりにした斎藤さん。少しでもこの短編映画が街の活性化につながればと話します。

(斎藤工監督)「別府の方たちだけでなくツーリストの国内外の方たちが別府を訪れた折にここでしか見れない短編映画、ブル―バード劇場の歴史を味わうためのひとつの選択肢になることを願っています」