■MLB オリオールズ 5-9 エンゼルス(日本時間16日、オリオール・パーク)

エンゼルス・大谷翔平(28)が敵地のオリオールズ戦に「3番・投手兼指名打者」で先発出場。7回、98球を投げ被安打4、被本塁打3、奪三振5、四死球2、失点5で防御率は3.23、今季5勝目を挙げた。打撃では5打数4安打1本塁打1四球3打点で打率は.303となった。

ベーブ・ルースの生誕の地、ボルチモアで2021年8月26日以来、2度目の登板となった大谷、前回は5回4失点11奪三振も勝敗はつかず、オリオールズ戦初勝利へ1回、首を痛め負傷者リスト入りしていたキャッチャーのC.ウォーラック(31)が復帰し2試合ぶりのバッテリーとなった。

立ち上がりは慎重に入り1番・C.マリンズ(28)には151キロのカットボールを捉えられたが慣れないファーストに入ったM.サイス(28)がダイビングキャッチで好プレー。大谷もお尻を叩いて褒めたたえた。3番・A.サンタンデアー(28)はスライダーで空振り三振と3者凡退の立ち上がりとなった。

1-0と先制してもらった2回、大谷は1死から5番・G.ヘンダーソン(21)にヒットを許すと2死から7番・A.フレイジャー(31)をカウント2-2と追い込みながらスライダーが甘く入りライトスタンドへ逆転の2ランを浴びた。

1回の第1打席は四球だった大谷は3回の第2打席、1死走者なしでカウント1-1から外角低め157キロのストレートに上手くバットのヘッドを返してセンター前へ3試合連続となるヒットを放った。2死一、二塁のチャンスでG.アーシェラ(31)が三塁線を破る逆転の2点タイムリー2ベースを放った。

3-2と逆転してもらった大谷はその裏、昨季、ア・リーグ盗塁王の先頭打者9番・J.マテオ(27)を四球で出塁を許すと盗塁を決められるなど1死三塁のピンチを招いた。2番・ラッチマン(25)をサードゴロに打ち取りホームでアウトを奪いピンチを脱した。続くは3番・.サンタンデアーに1球目、スライダーがまたも甘く入り逆転2ランホームラン。再び試合をひっくり返された。

エンゼルスは4回、キャッチャーの8番・ウォーラックがライトへ同点ソロ、大谷の相棒が援護弾を放った。すると打線が繋がり1死一、二塁で大谷の第3打席、1球目、129キロのカーブを捉え、“確信歩き”も見せた完璧な4試合ぶりの9号勝ち越し3ランホームラン。今季初となる二刀流アーチで今季最長の139メートル弾となった。

大谷は5回の第4打席、オリオールズ2人目L.ガレスピー(26)と対戦。カウント2-2から外角低め144キロのチェンジアップに体勢を崩されながらも右手1本で右中間へ3ベース。メジャー史上初、二刀流でのサイクルヒットにあと2ベースとした。

打撃は好調だがピッチングではその裏、オリオールズの1番・マリンズにストレートを弾き返されライトスタンドへソロホームラン。メジャーワーストタイとなる1試合3本目のホームランを打たれた。

エンゼルスが9-5と4点リードした7回、大谷の第5打席、オリオールズ4人目、B.ベイカー(28)と対戦。2球連続で厳しい判定となり2ストライクに追い込まれると4球目、121キロのチェンジアップに当てるだけのバッティングとなりセカンドゴロに倒れた。

9回、2死から第6打席が周って来ると敵地のファンも固唾をのんで見守った。1球目、厳しいところをストライクと取られると2球目は空振り、大谷はタイムを取り一呼吸置いた。そして3球目、ストレートを上手く流してレフト前ヒット、サイクルヒットは逃したが今季初の4安打となった。

大谷は今季最長タイの7回、98球を投げ被安打4、被本塁打3、奪三振5、四死球2、失点5で5勝目、打撃では5打数4安打1本塁打1四球3打点で打率は.303となった。

試合後、ヒーローインタビューで大谷は、最終打席で2ベースが出ればサイクル安打達成でしたがと問われると「頭にはありました。前の打席から頭にありましたが、ピッチングが思うようにならなくて切り替えられずにいました」と口にした。