■水際対策は緩和へ マスクを外す判断は?


井上貴博キャスター:
世界中でマスクとの向き合い方というのが声高に叫ばれていますが、お子さんのマスクというのは、どういう環境だと外してもいい、「屋外だったらいいよ」とか、どうご覧になってますか。

倉持さん:
やはり、「どのぐらい流行している状況なのか」ということも一つは非常に大事だと思うんです。オミクロン株は、2022年の1月から4月までずっと子供たちの間で感染が続いているのは確かなことですから、その状況でマスクを外すというのは、海外では義務化をして外さなきゃいけないっていう流れもあると思いますので、状況に応じて細やかに対応していくしかないと思うんですね。あとは何よりも、やはりマスクができないような環境であれば、例えば熱が出たり体調が悪ければ、きちんとPCR検査が受けられる体制をいい加減に作らないと、同じことの繰り返しになってしまうと思うんです。

良原キャスター:
国内のことで言いますと、水際対策が緩和へ向かいそうです。現在、入国者数の上限について1日当たり1万人となっていますが、6月中に2万人に拡大される方向で調整が進んでいます。さらに外国からの観光客については、観光再開に向けた実証実験が5月中に開始されます。対象は、アメリカ・タイなどの4カ国、ワクチン3回接種済みが条件です。都道府県が同意した地域で、添乗員同行の少人数のパッケージツアー形式での実験からまずは始めていくということでした。

ホランキャスター:
徐々にではありますが、海外からたくさんのお客さんが戻ってくるというような状況になっていきそうですね。

倉持さん:
そうですね。人を入れていくという方向であるならば、最低限症状がある方は検査と治療ですね。それから、治療薬の供給が受けられる体制。あるいは、そういった薬やワクチンが効くのかどうかという検証体制を前向きに作っていく必要があると思うんです。

井上キャスター:
薬やワクチンが効くかどうかの検証というのは、まだ懐疑的な部分があるということですか?

倉持さん:
いや、株によってどの薬が効くとかですね、ワクチンの効果でどのぐらい(感染者数が)下がるとかってことがだんだんわかってきているんです。ですから、流行が始まった時期に、「どういう株だからどういう対策をとろう」ということ。デルタ株のような株が増えてくるようであれば、また入国制限しなきゃいけないことになると思いますし、そういう流行の最初のうちに、ちゃんとそれを掴むという体制作りですね。

井上キャスター:
変異株の特徴に合わせたデータを捉えて?

倉持さん:
前向きに集積するような仕組みを構築していく必要があると思うんです。

井上キャスター:
現在のオミクロン株については、ワクチンの重症化予防でいうと、どのくらいの感覚なんですか。

倉持さん:
ワクチンは、やはり3回打てば効果があることは言えると思います。ただし、検査数が不十分だったりする面もあって、わからない点もたくさんあるので、まずはきちんとデータが集められる体制を作ることも大事だと思います。

(Nスタ5月17日放送より)