先の統一地方選挙で芦屋市に史上最年少26歳の市長が誕生した。政治の若返りは好ましいことだが、一方で鹿児島でこんなことがあった。鹿児島大学在学中の21歳の女性が市議に立候補の届け出をした。日本の被選挙権は25歳なので当然この届け出は拒まれた。彼女は承知の上で日本の被選挙権年齢への疑問を投げかけたのだ。
選挙権は18歳に引き下げられたのに、なぜ立候補は25歳にならなければ許されないのか?
日本の被選挙権年齢は世界に比べて高い?こうした問題を議論した。

「政治に興味を持って国会中継を見ていたら本当に低レベルな話し合いをしていた」

前提として世界の被選挙権年齢(日本の衆議院に当たる下院の場合)を見ておこう。
*30歳・・・イラン・イラク・サウジなど9か国
*25歳・・・日本・アメリカ・イタリアなど55か国
*21歳・・・メキシコ・ポーランド・チェコなど57か国
*18歳・・・イギリス・フランス・ドイツなど65か国

スタジオには超党派で若い世代の政治参加を推進しようとしている『若者政策推進議連』会長の小林史明議員に参加してもらった。彼自身29歳で初当選しているが、先進国の主流が18歳から立候補できることをどう思っているのだろう。

自民党副幹事長 小林史明 衆議院議員
「成人年齢が18歳になったのだから、立候補も18歳でいいと思う。選挙があるわけで、地元の方が選んでいるんだから年齢が高くなければいけないというハードルは必要ないと思う」

だが現実は、衆議院議員、地方議員は25歳、参議院議員、知事に至っては30歳にならなければ選挙に出られない。今回番組では若者の率直な考えを聞くために渋谷のスペースに10代から20代総勢15名に集まってもらいディスカッションしてもらった。以下、抜粋だ。

Q:いまの政治に不満がある人?・・・A:不満がある14名、無い1名。

湯村樹梨さん(20歳)
「いつ選挙があるとか調べないとわからない。若い世代は手軽に入ってくる情報を優先する。自分で調べようという気が起こらない・・・」

岡田京也さん(20歳)
「SNSを使って分かりやすく政策を示せば投票が集まると思うけど、選挙カーで回られてもわからない…」

松本さん(17歳)
「市議会選挙で7~80人出てた。選べない。全員のマニュフェスト見てられない。制度に問題があるんじゃないか。選べないから投票に行かない…」

安田唯子さん(17歳)
「今の政治はスピード感が無く、的外れな政策が多い。コロナで露呈した。ワクチンの入手が遅れたり、国民にお金配ったり…、莫大な費用をかけてマスク配ったり…。なんでそんなことするんだろう、みたいな政策ばかり…。やっぱり高齢の政治家ばかりが同じような価値観で政治をしているのが原因だと思う