人材確保事業は100人枠にわずか5人… 「おもてなし」の魅力をどう伝える? 抜本的な対策も不可欠

そうした中、県の支援を受け人材を獲得したホテルもあります。

照屋浩平さん。県が今年2月に行った、緊急人材支援事業に参加し、他業種からホテル業界へ飛びこみました。

照屋浩平さん「しばらくフリーターみたいな感じで働いていたけど今回ご縁があってこちらの方で正社員として働かせていただいています」

以前から興味があったという接客の仕事。オンラインでのスキル研修のあと、2週間の実習期間を経て、希望したホテルへ入社しました。

慣れない仕事に四苦八苦しながらも那覇市でホテルマンとしての一歩を踏み出しています。

照屋浩平さん(Qお仕事は慣れましたか?)「最初のころよりは慣れてきましたけど、まだまだ分からないこととか、学ばないといけないことが多いので、日々緊張感を持ってやっています」

クレイグ・マクガヴァン総支配人「よいプログラム」「ホスピタリティ業界での人材不足は日本全体で深刻化している中、ヒルトンホテルとして多くの人材を魅了していけるよう努力し、新しい人材をホスピタリティ産業へ招いていきたい」

照屋浩平さん「実習と言う形で体験できるのは、自分の経験値の一つとして役立てるんじゃないかと思いましたね。ここだったら自分のおもてなしの心を持って成長できると考えて決めさせてもらいました」

県の緊急人材支援事業を通じて、新たな活躍の場を見つけた照屋さん。

しかし、県の事業に参加したのは、100人の事前見込みに対しわずか5人。状況の厳しさが際立つ結果ともなりました。

これから夏場に入り、さらなる繁忙期を迎えるホテル業界。受け入れに必要な人材をどう確保するか、試行錯誤が続きます。

(取材メモ)人材不足の解消に向け多くの課題が残るのがホテル業界です。

最近は、アプリを使って希望の勤務日時を登録するという、隙間時間の超短時間労働が業界でもトレンドになっているんですが、リゾートホテルの場合は立地の問題もあり、なかなか人が集まりにくいのが現状です。

ホテル側としては、待遇改善を引き続き行い、行政と連携をして早急に人材募集を呼びかけていきたいということです。