各地で賑わいを取り戻している今年のゴールデンウィークですが、需要が急速に回復しているホテル業では依然として人手不足が課題となっています。沖縄の基幹産業として受け入れ態勢をどう整えるか、ホテルの今を取材しました。

片野キャスター「4年ぶりに観光客が大きく戻ってきたゴールデンウィーク。ホテルリゾートも賑わいを見せています」

コロナ禍が落ち着きを見せ、久しぶりに迎えた行動制限なしでの大型連休。県内の観光産業は2019年以来の好調を見込んでいます。

特に繁忙期を迎えている、ホテル業。旅行需要の高まりを受けて、かつての忙しさを取り戻しています。

椎本泰隆さん(恩納村のホテル総支配人)「みなさん楽しそうにお見えになるので、こちらもやりがいも出てきますし、一番楽しい時じゃないですかね」(Q去年に比べても?)「全然、全然違いますね」

日銀那覇支店が先月発表した、昨年度の県内主要ホテルの客室稼働率。インバウンドの再開や、全国旅行支援の延長に後押しされて、観光客数も前年より増加しています。

500以上の客室がある、恩納村のリゾートホテルでは、ゴールデンウィーク期間中の稼働率が70%を超えています。

一方で、大きな課題となっているのが、人手不足の問題。この連休期間中も、限られた従業員数での人繰りに、頭を悩ませています。

椎本泰隆 総支配人「ゴールデンウィークは短期決戦になりますので、総務、経理、あとグループ関係会社の方々、ありとあらゆるところの協力体制で、なんとか乗り切っていくと、そういう感じになっていますね」

特に、レストランでの人材不足は顕著で、特定技能外国人の受け入れや、業務の自動化などを進めてはいるものの、追いつかず。支配人自ら毎日現場に立つなど、日々、業務に追われています。

椎本泰隆 総支配人「私どももそうですけど、この周辺のホテルはどこも人手不足という状況の中で色々なやり方を変えながら、例えば最低賃金だったり新入社員の基本給の部分だったりのリサーチもしながら、待遇改善をまずして、あとはこのホテルの魅力を色々な形で発信して、この業界にぜひ来ていただきたい」

2020年以降、コロナ禍で業績が著しく落ち込んだ観光業界。従業員の離職も多く、かつてない厳しい状況へと追い込まれました。

川端昇 県ホテル協会専務理事「特に今、若い方の求職者数が少ないと伺っています」「やはり人を抱える中で、各ホテルが経営的にも厳しい状況を過去迎えましたので、そういった色々な意味でも、行政に対する支援などの声も上げていきたいと思っています」

急激に需要が回復する一方で、受け入れ態勢が整わない現状。

県内では、新たなリゾートホテルの開業が相次ぎ、従業員の待遇も、向上傾向にありますが人が集まらない現状は続き、各ホテル、難しいかじ取りを強いられています

県ホテル協会・川端専務理事「この先も人手不足というところは少し続くんじゃないかと思いますので、沖縄の魅力をアップしてそれを世界に発信していくんだと、そういった気概を持てるような、イメージ作りなどが必要かと思っています」