暗殺恐れるプーチン氏…大統領公邸の執務室と内装が同じものが各地に…

そして今、プーチン氏が最も恐れているのは“暗殺”だという。番組ではプーチン氏の近況を知るために、最近までごく身近にいた人物にインタビューを紹介した。彼はロシア連邦警護庁の職員だった男性。プーチン氏が移動するごとに専用の通信機器の設置・管理を担当していた。移動先で通信傍受をされないようにシステムを組むためトラックいっぱいの機材とともにプーチン氏と移動するなど、間近からプーチン氏を見ていた。警護庁に入って13年だが、ウクライナ侵攻後、プーチン氏と一緒にカザフスタンに同行した際の去年(2022年)10月に家族とともに姿を消した。今はプーチン氏を戦争犯罪者だと言い切る。

元ロシア連邦警護庁(FSO) グレブ・カラクロフ氏
「プーチンは携帯電話を使わない。私は何年もこの仕事をしていたが携帯を持ってるのを見たことがない。彼が受け取る全ての情報は側近から入るものか専用回線を通したもの。情報についていえばプーチンは“真空の空間”にいる。(中略)プーチンは地下要塞を持っている・・・」

彼自身、去年10月プーチン氏の指示でカザフスタンのロシア大使館の地下要塞に電話を設置した。すべては暗殺を恐れてのことだという。暗殺への恐れからかプーチン氏の執務室には秘密があるという。

元ロシア連邦警護庁(FSO) グレブ・カラクロフ氏
「プーチンは暗殺を恐れていると思う。サンクトペテルブルク、ソチとモスクワ郊外にある大統領公邸の執務室の内装は全く同じ。例えばプーチンがソチにいた時、テレビで彼がモスクワ郊外で会議をしたというニュースが流れた。そこでソチにいる仲間に“彼はもう帰ったの?”と聞くと“まだいる”と返ってきた」

つまりモスクワに移動したと見せかけた後に執務室のプーチン氏が映れば、皆モスクワの執務室だろうと思うが、実際は同じ内装のソチの執務室にいる。

元ロシア連邦警護庁(FSO) グレブ・カラクロフ氏
「(同じ内装の部屋の)目的は第1に“外国の諜報機関を混乱させること”第2に“暗殺を防ぐこと”(実際に暗殺の危機が訪れたことは?)いいえ。ない。でもプーチンは暗殺を恐れている」

東大先端研・小泉氏は今回のインタビューの内容はこれもでも噂レベルで聞いていたが、ロシア連邦警護庁(FSO)にいた人物が証言したという点で驚きだという。

東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「FSOというのは昔のKGBの第9局。90年代にエリツィンに非常に可愛がられたコルジャコフという人がまさにここの人だった。今プーチンを守るためにある国家親衛軍、そこの司令官であるゾロトフという人もFSO出身。本当に国家のトップのすぐそばで守っている機関。そこ出身の人の証言なので相当ディープなところまで知っているだろう…。これまで言われてきたことが本当だったんだなぁ。つまりプーチンは本当に暗殺を恐れているんだなって思う。
(中略)プーチン氏は行く先々にGPSの妨害装置を持って行ってドローンで暗殺されないようにしてるとか、他国の首脳に比べてかなり暗殺に気を使っている。また5、6年前からパーティの飲み物飲まなくなった。ロシアの紋章が入ったタンブラーを持ち歩いていて、それしか口をつけない…」