女性議員増で街に変化

兵庫県小野市は女性議員が増え、子育てなどの環境がよくなったと評価されている。
16の定数に女性7人が当選。議会での女性の割合は43%で、全国792の市の中でもトップクラスだ。

今回の選挙でトップ当選したのは、37歳で3期目となる現職の平田真実さん。

小野市 平田真実 市議
「本当に男性社会。議会は男性社会だというのは入ってみてすごく痛感しました。例えば保育の問題とかで、世代の離れた年配の男性の方からすると、『すごい細かいことばかり指摘しているね』と。すごくもどかしい思いもしてきましたが、そこには負けず言っていくしかないと思っています」

小野市では▼2007年にゼロだった女性議員が▼2011年に3人、▼2015年に4人、▼2019年に7人になり、今回の選挙でも7人が当選した。

その背景には政治参画の意義などを教える女性限定の講座「おのウィメンズ・チャレンジ塾」がある。2010年に市が始め、これまでに約200人が受講した。新人で当選した山本麻貴子さんもこの講座の受講者だ。

女性議員が増えたことでどんな変化があったのか。

【女性議員像での変化(1)】
共働き家庭のために「放課後児童クラブ」の時間を1時間延長できる制度が実現

【女性議員像での変化(2)】
避難所には授乳時にも使用できるパーティションが常備

【女性議員像での変化(3)】
2022年、公園の遊具を設置するにあたり、子育て中の市民などから幅広く意見を募った。オムツを替えるスペースの要望があり、実現。

議会では女性ならではの質問が増えてきたという。

小野市 平田真実 市議
「女性の視点というか、それこそ子育てのこととかも、私がもっと頑張って意見を届けなければとすごく必死だった。私以外にも他の女性の議員さんから子育てのことについても質問が出てきたりというのが今までよりも確実に増えている」

母親が地方議会で活躍していることについて、2人の子どもは。

平田市議の長男(中1)
「いいと思います。女性だけしかわからないこともあると思う」

平田市議の長女(小5)
「女性とかの悩みが、女性の議員がいたら気軽に話せる気がするからすごくいいこと」

副議長を務めている平田さん。今後どのような議会にしていきたいのか。

小野市 平田真実 市議
「やっぱり男性ばかりの議会ではなかなかできない議論とかというのは少なからずあると思う。性別だけに限らず、年代ですとか、いろんなバックグラウンドを持った議員で構成された議会というのが本当に理想的だなと思います」