軍事衝突が続くアフリカ・スーダンの首都から、希望する日本人全員が退避を終えました。そのうちのひとりは、道中「めげそうになった」と心中を明かしました。

記者
「スーダンから退避した邦人を乗せた自衛隊の輸送機が今、到着しました」

日本時間きょう未明、スーダンから退避した45人の日本人とその家族を乗せ、自衛隊のC-2輸送機が周辺国のジブチに到着しました。

武井俊輔 外務副大臣
「到着をされた皆様は大変お疲れの様子でございましたけれども、健康状態には大きな問題は見られない」

政府によりますと、これまでにスーダンから退避したのは、日本人とその家族58人。軍事衝突が続く首都ハルツーム市内からは希望者全員の退避が完了しました。

銃声も響く中での移動。その過酷な道のりが少しずつ明らかになってきました。

退避した日本人の多くは、ハルツームから北東部のポートスーダンまで実に850キロを車で移動。その際、国連や韓国、UAEなどの協力を得ることで安全を確保したということです。そこで自衛隊機と落ちあい、周辺国のジブチへと向かったのです。

当事者のひとりは、ポートスーダンまでめげそうになりながら自ら車を運転したと明かします。

NPO法人ロシナンテス代表 川原尚行さん
「うちの2人のスタッフもいろいろと支援してくれたというか、私の心の支えにもなりましたし、私が運転でめげそうになったときも色々気を遣ってもらって、コーヒーを入手してくれて。それを途中で飲んで復活したということもありまして、本当にありがとうございました」

現地で医療支援などを続けてきたという男性は、最後に現地の状況についてこう訴えました。

NPO法人ロシナンテス代表 川原尚行さん
「皆様方に理解していただきたい、スーダンの人たちは本当に悪くないと。何の罪もないスーダンの方たちに悲劇が襲ってきたので、一日も早い停戦が行われて、平和が訪れるということを願っています」

スーダンでは、南部の国境付近に滞在する日本人1人が退避を希望しながらも出来ておらず、政府は支援に全力を尽くすとしています。

こうした中、現地は新たな停戦に入っています。アメリカのブリンケン国務長官によりますと、スーダン軍と対立する準軍事組織の「RSF」は、現地時間の25日午前0時から72時間の停戦で合意。

アメリカ ブリンケン国務長官
「アメリカは直ちに完全な停戦を実施するよう求める」

ブリンケン国務長官は、人道支援を進めるために、双方の交渉や合意した内容の履行状況を監視する委員会を設ける考えも示しました。

一方、「RSF」は。

「RSF」ツイッターより
「人道的な回廊を設定し、市民が必要としている物資や医療へのアクセスを可能にするとともに各国の外交団を退避させる」

ただ、これまで停戦期間中も衝突は収まらず、先行きは不透明です。停戦合意直前の24日には、現地のエジプト大使館員が市民の退避任務中に死亡したと伝えられていて、依然、緊張は続きます。