●アニメ・マンガの言葉と仏教…内なる可能性
(記者)今回の「正しい戦争なんてあるもんか」は、ツイッターでも広がって多くの人が見たと思うんですけど、どんなことを考えて欲しいと思われますか?
(大幡)
「この言葉の写真を投稿して8万いいねを超えたのは有名な人ではなくて、普通のユーザーの方でした。ツイッターにガンダム好きな人が多かったのかもしれませんが、戦争反対の意思に共感して頂けた部分が大きいと思っています。そして、国と国の戦争だけでなく、私たちの日常にある人と人のぶつかり合いも一種の争いです。「正しい戦争なんて…」ということばは、私たちの身近にも通じてくるということも感じて頂けたらなと思います。」
マンガやアニメのキャラクターはフィクションでも、生き生きとしたキャラから絞り出された言葉は、現実で生きる私たちに伝わるものがあると大幡さんは話す。
一方で、仏教の直接の言葉ではなく、マンガやアニメの言葉を借りて伝えることについて、仏教者として抵抗はないか聞いてみると、穏やかにこう返ってきた。
(大幡)
「お釈迦様の時代からこの仏教というのは続いていますけど、時代に応じて伝え方って変わっています。今こうやって戦争に対するメッセージがSNSもあって広く伝わりました。今の時代にあった伝え方のひとつだと思います」