14連敗中のチームは前半大きくリード許す
連敗の大きな原因は、ディフェンス面だ。ボールを保持しながら攻め切るという目指す攻撃は、ある程度できていたものの、ディヴィジョン1チームの分厚い攻撃を止めることが出来ずに、50点以上の大量失点が10試合もある。
この日も、前半は、神戸のスキルフルな攻撃に、4つのトライを奪われる苦しい展開。3対26と大きくリードを許して折り返す。しかし後半になると、様相は一変。
「これまで多くの失点をして、すべての試合に敗れてきた。だからこそ、結果ではなく、自分たちがやってきたプロセスにこだわってやろうと話をしてきた。前半で、苦しいスコア状況になったが、(気持ちを)切らさずに自分たちのやるべきことに集中できたと思う。」
野中主将が語ったように、より、厳しさを増したタックルを連発。さらに、セットプレーでも神戸に重圧をかけていきます。前半は、苦しんだラインアウトを修正すると、スクラムでは神戸を圧倒。
スタンドに陣取った、メンバーから外れたチームメートたちが、大きな声で1プレイ、1プレイごとにフィールドの選手たちを鼓舞。徐々に、試合の流れを引き寄せた。そして、後半5分。4試合ぶりにスターティングメンバーに復帰した、シオサイア・フィフィタ選手が、力強いランニングで中央にトライ。このトライをきっかけに、スタンドが一気に盛り上がる。
ライナーズへの大声援で、会場全体が一体となって、追撃ムードを演出。後押しされた選手対が、気持ちのこもったアタックをみせて、それにこたえていった。