「花園近鉄ライナーズに所属して、ラグビーできてよかった。このチームでキャプテンをさせてもらって本当によかった。」長い,長いトンネルを抜けて、ついにつかんだディヴィジョン1でのリーグ戦初勝利。感想を聞かれた花園近鉄ライナーズ、野中翔平主将は、こう答えた。

 そして、「メンバーに入れなかったチームメートは勿論、観客の方が、大きな声援で、力を与えてくれた。花園は、やはり、僕たちにとって、背中を押してくれる特別な場所です。」と感謝の言葉を表した。

 リーグワン初年度となった昨シーズン、見事に、昇格争いを制した花園近鉄ライナーズ。今シーズンは、期待を胸に、トップカテゴリーであるディヴィジョン1に挑んできた。しかし、開幕戦でNECグリーンロケッツ東葛相手に、34対36とわずか2点差で勝利を逃すと、そこからは連敗地獄。

 けが人や主力選手の合流の遅れもあって、気がつけば14連敗。リーグ戦も残り2試合、不名誉な記録もちらつく中、関西のライバルチーム、コベルコ神戸スティーラーズとの対戦を迎えていた。