ビデオ撮影する 三浦弘 さん(2022年12月)
「おはようございます。2022年12月10日、引っ越しの日が来ました、いよいよ。1618日、被災してから仮設暮らし…」

ついに仮設住宅を出る日を迎えました。
千穂さんの夫・弘さん(48)は、最後の日の朝、カメラを回していました。長い間、支援していたボランティアの人たちも引っ越しの手伝いに駆け付けました。自宅に戻ることができたのは、実に4年5か月ぶりでした。

リフォームが終わった家の周りでは長い間、手つかずだった道や川の護岸の舗装が終わっていました。川幅は以前より少し広くなったそうです。

三浦千穂 さん(2023年4月)
「たくさんの人の力を借りてお手伝いいただいて、リフォームをして戻ってきて、元の生活、元の場所でできるのは、みなさんの力があったから。本当にありがとうございましたというのは何回言っても足りないくらい」

かつて土砂で覆いつくされていた1階は、一家団らんの場所になっています。被災した現実をつぶさに記録したアルバムには、こんなメモも入っていました。
三浦千穂 さん
「引っ越しって何回もしたくないって思っていたけど、やっと帰れたねって気持ちでいっぱいでした」

長女の葉鈴さん(18)は、高校と大学の2度の受験を仮設住宅で経験しました。外や家の中の音がよく聞こえる仮設住宅での勉強はたいへんなことが多かったといいますが、春からは志望していた大学の薬学部に進学しています。