『美術室にエアコンを設置してほしい』校内で署名活動を始めると…

 好田さんがかつて在籍していた中学校の美術室にはエアコンが設置されていません。夏場は室内の温度が40℃を超えることもあり、美術部の活動中に部員が熱中症で倒れたこともありました。
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 (好田得二さん)
 「あれがエアコンのための室外機から部屋につながる配管なんですね。見てもらったらわかるように、4階の音楽室、3階も音楽室なんですけれども、そこには配管が入っていますよね。でも、2階の美術室だけにはエアコンの配管が入っていない。ただあの配管を1つ足せばいいだけなんですよ。改めてみると、やろうと思ったらいつでもできたことをやらずに、長い間、暑い中で子どもたちを苦しめてしまった」
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 好田さんは美術室にエアコンの設置を求める署名活動を校内で始めました。しかし、「署名活動は学校内で合意が取れていない」などとして、校長に署名用紙を回収されるなどの妨害を受けたといいます。
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 去年9月、好田さんは「校長らのパワハラで適応障害を発症した」として、高槻市などに対して約330万円の損害賠償を求めて提訴しました。ところが大阪府は、エアコンの設置要望のために学校のコピー用紙などを無断で使用したことや、授業中に生徒に不適切な発言をしたことなどを理由に、好田さんを去年10月~12月までの停職3か月の懲戒処分としたのです。
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 そして停職処分が明けると、あの“追い出し部屋”行きとなったのです。

 (好田得二さん)
 「私に責任があることはね、責任を持って処分を受けたいと思います。ただ、その後も学校に戻さないという意味が本当にわからない」

 好田さん側は、こうした高槻市の対応が「学校から排除するのが目的で裁量を逸脱している」として、市に対して慰謝料を求めて訴えを起こす予定だといいます。