■「好きな人への願望を書いているのが最初の方は多かったんだなって」

良原:何年も昔のご自分の曲を聴いたときに変わったなって思うことはあるんですか?
aiko:あ、あります!!
良原:あるんですね!

aiko:昔の曲とか聞くと結構グイグイやなって(笑) 好きな人にこれして欲しい、あれして欲しいっていう願望をすごい書いてるのが最初の方は多かったんだなって今聴き返すと思います。
昔の「愛の病」とかはもう「明日のあなたがいなくなったら、こうして欲しい」っていうのが強く出てる曲だなって思うんですけど。高校生の時とかは、好きな人って王子様だと思っていたんですよね。だから人間というより、すごい憧れの存在だったんですけど、でも人と人が向き合うっていうのが恋とか愛だなって今は思うので、ちょっとずつ変わってきた感じはしますね。
自分の目標が“変わらずして変わる”なんです。だから大きく自分で何かを変えようと思ってやったんじゃなくて、時間を経て振り返った時に変わっていたんだなって思える自分でずっと音楽を続けるっていうのは目標です。

良原:結構最初からそういうことを思われてたんですか?

aiko:最初っから“ずっと同じ自分で歌いたい”っていうのがあって、自分が好きな服を着てテレビに出るのが夢だったんです。だから普段のデニムに古着のTシャツとかで出たりとかしていたんですけど、それが未だにずっと続いているんです。
デビューした頃からそういう気持ちは変わっていないんですけど、“変わらずして変わる”っていうのを言葉にしたのは、ここ数年ぐらいですかね。ずっとこのまま続けたいです。