今回はSDGsの14番「海の豊かさを守ろう」に繋がる取り組みの紹介です。
紹介するのは全国的にも珍しい部活動 長浜高校“水族館部”。
水族館の一般公開などで生き物の魅力を発信するだけに留まらず、様々なカタチで海に寄り添う部員たちの活動に迫ります。

水族館部の部員たちがやってきたのは学校近くの海岸。
この日は、水族館に展示する新たな仲間を探します。

<長浜高校水族館部3年・増田温樹さん>
「ヨツハモガニを捕りました」
「これはヤスリヒザラガイっていうんですけど」
「これはババガゼっていう ヒザラガイの仲間」


岩場に潜む生き物を次々と見つけていきます。
中でも、彼らを興奮させたのが・・・黄色い体と縞模様が特徴の「ナベカ」です。

<長浜高校水族館部3年・増田温樹さん>
「(ナベカは)長浜のアイドル 飼いやすいしきれい」

1時間で見つけた生き物は20種類余り。
学校に持ち帰ると水槽に移し、大切に育てます。

<長浜高校水族館部3年・増田温樹さん>
「愛媛はとても良い海を持っているなと」

長浜町にはかつて、四国で初めて誕生した水族館がありました。
しかし1986年、老朽化などにより閉館。
その再建を願う地域の人たちの思いから、長浜高校には23年前、生徒が運営する水族館が立ち上がりました。

<長浜高校水族館部3年・髙岡碧 部長>
「僕たちの部活の目標は、代々先輩たちから引き継いできた、もう一度長浜の地に水族館を建てたいというのが思いとしてある」

水族館部では現在、150種類・2000点以上の生き物を飼育しています。
月に1度一般にも公開し、生き物たちの魅力を伝えています。

部員たちは3つの班に分かれて活動しています。
まずは公開日に様々なショーを披露する「イベント班」。
屋外の水槽では、ハマチによるショーの練習をしていました。

<イベント班・梶木健佑 班長>
「くぐったハマチにエサをあげて、くぐったらエサがもらえることを覚えて、本番もくぐってくれるようになる」

ハマチがなかなか言うことを聞いてくれないこともあるようですが、新たな技にも挑戦しています。

<イベント班・梶木健佑 班長>
「僕らの時代の新技で『ジグザグ』というのがあって」

ジグザグに並べた3つの輪をくぐらせる技です。
難しい技ですが、成功すると一段と盛り上がるそうです。

<イベント班・梶木健佑 班長>
「ハマチショーをやった後に『(ハマチは)意外と頭が良いんですね』とか言ってもらえるのでちょっとしたことでもいいのでお客さんに知ってもらえたら」

続いて「繁殖班」。
カクレクマノミの繁殖に取り組んでいます。
<繁殖班・松島小晴 班長>
「繁殖班の私たちニモ班が1人2つペアのカクレクマノミたちを入れている水槽」

献身的に世話をし、ペアの魚が卵を産みやすい環境を整えています。

<繁殖班・松島小晴 班長>
「自分が生んだわけじゃないけど、我が子のように育てながら。
1匹1匹にすごく愛情を込めながら飼育している」

最後は、生き物に関する研究を行う「研究班」。
卒業生の研究では、クマノミの体を覆うマグネシウムがイソギンチャクの毒針を防ぐことを突き止めました。
その仕組みを応用し、肌に塗ることでクラゲに刺されるのを防ぐクリーム「ジェリーズガード」を開発しました。さらに・・・

<研究班2年・相原冬奈さん>
「サンゴのマークがついていて、サンゴに影響のない日焼け止めになっている」

「ジェリーズガード」に日焼け止め効果を加えていますが、サンゴの成長に悪影響を与えるとされる「紫外線吸収剤」は使っていません。
代わりに紫外線を反射する「散乱材」を使うことで、サンゴに優しい日焼け止めになりました。
先輩の研究を受け継ぎながら、新たな商品開発も進めています。

<研究班2年・相原冬奈さん>
「『ジェリーズウォーター』の開発をしている」

目指しているのは、クラゲに刺された際肌にかけることで、毒針を洗い流し被害を減らす商品です。

<研究班2年・重松そらさん>
「海にも行きやすくなると思うし、クラゲに対する嫌悪感も減ると思う」

様々なかたちで生き物に寄り添う部員たち。
1人でも多くの人に海に関心を持ってもらえるよう活動を続けています。

<長浜高校水族館部3年・髙岡碧 部長>
「いろいろな方々に海のことを知ってもらうのもそうだし、そこからさらに海のことを学んでもらえたら、今の環境問題に対して考えることができると思う」