経験年数に応じた「給与加算」が11年で頭打ちに

 多くの役割を求められる保育士。しかし、こうした経験が豊富なベテラン保育士が、制度見直しで複雑な思いを抱いているといいます。今年度、保育士の経験年数に応じて支給される給与の加算が、11年で頭打ちとなったのです。その結果、ベテランを多く抱える園では、経営のひっ迫や変更前の給与水準を保つことが難しくなっているといいます。

 (ベテラン保育士・37年目)
 「11年目以降は変わらないし、そんなお給料もらっているのも申し訳ないのかなという気持ちを同年代はもったというか。高いお金をもらっているあなたたち(ベテラン)はいりませんよと言われている感覚」
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 こうした状況に、保護者や保育所団体も反対の声を上げています。

 (保護者 今年2月の会見)
 「子どもたちの命と将来に深くかかわる保育士。その仕事はきわめて重要にもかかわらず、あまりにも低くみられていないか、ないがしろにされていないか」
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 これについて京都市に話を聞きました。

 (京都市・子ども若者はぐくみ局 横川勇樹幼保企画課長)
 「削減のための見直しではなくて、これまで課題のあった制度について各職種ごとに必要な人件費が確実に行き渡るように透明性の高い制度に変更したものですので、我々も丁寧に説明してご理解をいただければそういう結果につながってくるというふうには考えています」