「正直、驚きを持ってニュースを聞いている状況」
―――シリコンバレーバンクとシグネチャーバンク、二つともアメリカ16位と29位に位置する銀行です。専門家の間ではどういうふうに受け止めてらっしゃいますか?
若林厚仁主任研究員: まさに二つの銀行の破綻というところは専門家の間でも全く事前に警戒されていなかったっていうところがあって、正直驚きを持って皆さんニュースを聞いているような状況でございます。ただちょっと調べれば調べるほど、破綻の素地はあったのかなというところは見えてきております。
―――金融危機といえばリーマンショックです。日本でも当時株価1万2000円前後だったところが一時6000円台まで下がりました。「派遣切り」が社会問題化もしました。2008年リーマンショックも非常に大きなニュースになりましたけども、若林さんは当時銀行員をされていたのですね。
そうですね私、ちょうどこのころ銀行で働いておりまして、日比谷の方で働いていたのですけれども、まさに日比谷公園に「年越し派遣村」ができた年でございまして、まさにこの会社に出勤するときにですねその年越し派遣村に派遣切りに遭われた方々が集まられていたっていうところがすごく印象に残っております。
―――若林さんによりますと、「この二つの銀行の見通しが甘かった」そして「アメリカ政府もこれに対応している」というところから、今のところ「第二のリーマンショック」の可能性は低いと見ているということです。