「記憶が残る“最後の世代”」 岩槻佳桜さんが伝えていきたいこと

東日本大震災から12年、いま伝えたいことは…

岩槻佳桜さん
「犠牲になられた方々、家がなくなったとか 大切な宝物を失ってしまった方もたくさんいる」

そして、使命感も芽生えてきました。

岩槻佳桜さん
「“震災の記憶が残る最後の世代”かなって感じてるので、一番小さい私たちが見たピュアな気持ちとか目線というのを伝えていけるんじゃないかなって思ってます」

“5歳の記憶を5歳に” あの日の記憶を“絵本”に

3月6日、佳桜さんは保育所にいました。

岩槻佳桜さん
「津波っていうのが来る場所と来ない場所があります。それを“かくれんぼ”という遊びを通してみんなに教えてあげたいと思います」

将来の夢は「保育士」という佳桜さん。“震災を知らない世代”に“震災の記憶をつないでいきたい”といいます。

岩槻佳桜さん
「防災教育みたいな点で、学んでほしいし知ってほしいなって。私の5歳の記憶を5歳の子に伝えることができるんじゃないかなと思ってて」

佳桜さんはいま、あの日の記憶を“絵本”にしようとしています。
2月、文章が完成しました。タイトルは「五歳の私」。

岩槻佳桜さん
「私は宮城県に住む高校二年生の女の子。五歳の時に東日本大震災を経験したんだ。今から私が五歳の時にどんな経験をしたかこの絵本で教えてあげるね」

先生が腕を目いっぱい広げて、地震の揺れから必死に守ってくれたこと。避難中に見た“黒い津波”。夜空の星がすごく綺麗だったこと。最後は子どもたちに向けてこんなメッセージで締めくくります。

岩槻佳桜さん
「私が五歳の時にどんなことをしたのかわかったかな? 私が必死に一人で走ったように、“自分の命は自分で守る”。みんなも防災についてもっともっとお勉強してみてね!」