自民党の本音は・・・
―自民党の国民民主党への対応が変わる可能性があります。
まあ、仕方ないです。与党もボランティアで(自民、公明、国民民主の)3党協議をやっているわけではなくて、彼らにプラスになると思って3党協議を作っている。それは「野党の分断」であるとか、あるいは一部の報道で「国民民主党の連立入り」なども言われていたわけですけども、与党からすると、民間4産別が自民党の応援団に加わってくれるのであれば嬉しいと、そういう本音があると思います。だからこそ、連合へのアプローチを強めているということだと思います。しかし、今回は4産別の方々からも「予算案には反対すべきではないか」というご意見をいただきました。また4産別から「自民党と組むべし」という意見は皆無であったということは申し上げておきたいと思います。
―今後の与党との距離の取り方はどうあるべきでしょうか。
これは私の信念でもありますけれども、やはり衆議院選挙で政権交代を目指す。そのために野党間の協力をしていくということが大事だと思います。そういったベースをしっかりと持ちながら、我々も3党協議で自分たちの意見を言う。同時にやはり、近いうちかどうか分かりませんけど、衆議院の解散総選挙がある。そのときには政権交代を野党は目指さないといけない。私は、ネズミを捕らないネコはネコとして失格だと思います。そういった観点に立って他の野党と、特に非自民・非共産の協力を可能な限り政策本位で図っていくということに尽きると思います。
―ネコとしては失格。
ネズミを捕ろうという意識がなければね、失格だと思います。
―今後、野党間の共闘についてはどういった可能性があると思われますか。
今回はあくまで国民民主党の政策判断の中で反対をしたということで、それが何か野党共闘にすぐに繋がるとは思いませんけども、やはりインパクトはあったと思います。野党が全てやっぱり反対に回ったと。私も本会議場、委員会に臨んでいて、与野党が明確に予算案で賛否が分かれて、この予算案は欠陥のある予算案だということで、野党がしっかりと歩調を合わせられたことは良かったと思います。ただ、野党であるという立ち位置で政策をどう実現していくのか。そして、他の野党との差別化、どう独自性を出していくのかということは、難しい判断が求められていると思います。
TBS政治部 野党担当 星直樹