「燕労災病院看護部のライブ配信スタートです」

インスタライブやYouTubeを使い、現役の看護部長が出演して積極的に情報を発信しました。その結果、病院の見学者は前の年の3倍近くに増え、2つの病院の転籍希望280人に加えて新たに70人の看護職員確保につながりました。県は、残り50人は昨年度並みの採用で足りるとしています。

【田辺美恵子看護部長】「初めはどんなふうにしていいのか分からない状態だったが、最後の方には自分自身も楽しみながら、私たちと一緒に働く仲間を募集したいという一心だけでやり切ったなと思っている」

“プレER救急”見えてきた課題は…
「プレER救急」を始めてまもなく1年。見えてきた課題もあります。
【消防通信指令室】「オペ目的で転院搬送ですね」「分かりました。転院搬送でしょうか」

『転院搬送』つまり、入院している病院から別の病院に搬送されるケースが急増しているのです。容体が落ち着いた場合や専門的な治療が必要な場合など、必要に応じて転院をしなければ、ER救急を行う病院のベッドはすぐに不足します。この日の朝のミーティングでもベッドをどう運用するのか議論がありました。

「ベッドがやっぱり相当厳しくて、『きょう何とか回りましたね』というベッド設定で行ってしまうと、どうしてもクッションがないので、ゼロか入れるかという形になってしまって」

「うちらも、入れたくてもベッドが空かない以上、『受ける』『受けられない』とかもあるから、非常に悩ましい。毎日こんなことで悩んでいるし」

「断らない救急」を実現するには、県央基幹病院で救急患者を受け入れ、ある程度回復した患者は地域内の別の病院で診てもらうなど、病院が役割分担していくことが必要不可欠です。

県央地域では病院の病床担当同士で会議を行ったり、病院長同士の会議を月に1回行ったりと病院同士の連携を深めています。

【新田正和医師】「燕労災病院だけでなく、県央基幹病院、また長岡市、新潟市の病院とも協力して、みんなで患者さんを救えるっていう状況を今作ろうとしてるとこですね」