386人の住民が28日間、地下室に“監禁”された村

侵攻直後にロシア軍に占拠され、住民たちが壮絶な体験を強いられた村に向かった。
そこはウクライナ北部、チェルニヒウ州にあるヤヒドネ村。ロシア軍がこの村に攻め入ったのは、2022年3月3日だった。
その日のことを住民の男性はこう話す。

住民 イワン・ボルグイさん
「村に入るとロシア兵は家をまわり始めた。ドアや窓を壊しながら住民を探した。携帯電話を持っている人がいれば、没収して破壊した。車も破壊した。車で逃げようとする人がいれば、道路で壊して燃やしていた」
銃を手に抵抗した住民もいたが、7人が射殺されたという。村のほとんどの住民はロシア軍に連行され、一か所に集められた。

村瀬キャスター
「ヤヒドネ村にある小学校です。2022年3月にロシア軍の支配下になったんですが、この村の住民が地下室に監禁されていたということです」
そこは、倉庫として使われていた建物で、地下には水道も電気もない。住民たちは、大小7つの部屋に分かれた200㎡ほどの空間に閉じ込められた。その数、386人。

村瀬キャスター
「狭い空間に村の住民300人以上が詰め込まれていたということです。本当に暗く、空気もよどんでいて、とてもここは人が暮らすような空間ではない」
部屋に入りきらず、廊下まで人があふれていたという。この地下室に住民たちが実に28日もの間、監禁された。