監禁した住民を“人間の盾”にしたロシア軍

監禁された住民 イワン・ボルグイさん
「座ったままで足がしびれると、立って寝るようにしていた。立ったまま寝ると、床にいる人たちに倒れ込んでしまうこともあった。足の皮膚が裂け、炎症を起こした。病気になる子どももいた」

ロシア軍が撤退した直後に住民が撮影した写真を見ると、この部屋は人で埋め尽くされていた。横になるスペースはなく、人々は密着しながら座っている。

ここに司令部を置いたロシア軍は、攻撃を受けないよう住民たちを“人間の盾”に使ったのだ。

村瀬キャスター
「部屋にも30人以上の住民が閉じ込められていました。ドアに日付が書いてあります。地下なので昼か夜かも分からなくなる、曜日の感覚も分からなくなるということで、ドアに書いて日付の感覚を保っていたということなんです。それと壁には人の名前が書いてあるんです。これはこの監禁中に命を落とした人たちの名前だということなんです」

長期の監禁生活で、息苦しさや飢えなどから高齢者10人が亡くなった。住民の中には、子どもも約80人いた。