植田氏の「金融政策スタンス」過去の発言などから推察すると
―――塩澤さんによりますと、植田さんのスタンスは「中立よりはハト派寄りで、黒田総裁に比べるとタカ派寄り」ということですね。
塩澤崇さん: 2月10日にメディアからの取材を受けたときに、「現状の金融緩和は必要だ」というふうに発言していますので、全体的に見るとハト派寄り、中立と黒田さんの間ぐらいになるんじゃないかなと思います。
あと、過去の発言っていうところで、彼は2000年頃に日銀の審議委員というのをやってるんですね。その時日銀は、「利上げをしよう(タカ派的な)」スタンスをとっていたんですけれども、それに対して植田さんは、反対票を投じてるんですよ。一連の言動を振り返ると、性急な金利引き上げ、これは多分ないんじゃないかなと、そう考えていいかなと思います。
―――いまの日本にとってわかりやすく言うと「ハトとタカ」どちらがいいんですか。
そうですね、今結論から言うとハト派の方がいいかなと思っておりまして、というのが、残念ながら日本の経済、コロナ前の状況にまだ回復していないんです。まだ風邪を引いてるような、弱い形なので、体温を温めてあげる必要があるんです。お金の巡りを良くするっていうことですので、それを促すような金利を下げる低金利政策が今の日本にはフィットしてるんじゃないかなと思います。
―――では、私達の暮らし、例えば住宅ローン金利はどうなる?といういうことを、専門(住宅ローンアナリスト)の塩澤さんに伺いたいと思います。