―――日銀の新総裁候補、植田和男さん(71)の人物像ですが、「物腰が穏やかで紳士的、大学生からの受けも良い、話し上手で英語堪能。」だということです。これまで総裁には、日銀出身者と財務省出身者が交代で就任するのが慣例でしたが、戦後初めての『学者出身』となりそうです。住宅ローンアナリストの塩澤崇さんによると「政治や経済のしがらみがなく、正論が言える人。世界中の優秀な頭脳を味方につけられる」と、非常に前向きに捉えていらっしゃいます。

塩澤崇さん: そうですね、植田さんは経済学の学者出身ですので政治・経済から適度な距離感があり、「これが正しいこと、やるべきこと」と正論を言えるところに期待できる人物なんじゃないかと思います。金融政策、今ならアベノミクスをやっておりますが、これを続けるべきか変えた方がいいのか、こういったところを客観的に判断できる人ではないか、というのが第一印象です。

 東京大学を出て、マサチューセッツ工科大学で経済学博士課程を取った超一流の経済学者なので、海外とのネットワークっていうところもしっかりお持ちで、先日、ニューヨークの連邦準備銀行の総裁がわざわざ植田さんに対して「一緒に働けることを楽しみにしている」と、応援のメッセージを寄せたほどです。

 総裁も、アメリカのスタンフォード大学で経済学の博士課程を取っていて、MITは日本でいう東京大学みたいなもので、スタンフォード大学は京都大学みたいな感じなので、東大と京大でキャッチボールできるっていう、間柄でしょうか。