現地の映像を見て作業の危険性について話すのは山梨県南アルプス市にある日建の会長、雨宮清さんです。

日建は地雷除去機の開発や製造を手がけていて、雨宮さん自身も11か国で地雷除去の作業に携わりました。

ウクライナで作業をしているマキシムさん。実は1月、雨宮さんの元を訪れていました。

日本政府が不発弾やロシア軍が放置した爆発物の除去に向けた支援を表明。
その一環としてマキシムさんら10人が日本での地雷除去機の研修に派遣されていたのです。

日建会長 雨宮清さん:
ウクライナの人たちが来て(地雷除去機が)絶対に必要だと。今手作業でやっていますよね、手作業を機械で挟んで安全な場所へ置くということができる。

現地の状況を聞いた雨宮さんはウクライナへの協力を決めました。

日建会長 雨宮清さん:
こちらは受け入れ用の宿舎です。

山梨にいつ来ても地雷除去機の研修が始められるように宿舎を新たに作り、食事や娯楽スペースなども整えています。

そんな雨宮さんの元に母国へ戻り危険な作業に取り組むウクライナの方からメッセージが届きました。

ウクライナの方のメッセージ:
東部では再びロシアの攻勢が強まり、厳しい状況が続いています。その中で日建を訪問した時の園児が歌ってくれた歌を思い出し頑張っています。

ウクライナでは今、領土のおよそ3割に兵器や不発弾、地雷などが埋まっているとされています。そしてマキシムさんのように除去作業に臨む職員のうちこれまでに13人が命を落としました。

ウクライナ国家非常事態庁 マキシムさん:
この仕事は、誰かがやらなければいけないのです。家族とウクライナのために。