9年前の侵攻で両親は行方不明に… 里親に迎えられるも自傷行為を繰り返す日々

最初は、2014年のロシアによるウクライナ侵攻。

3姉妹は、東部ドンバス地方のドネツクに住んでいましたが、両親が行方不明になって孤児になりました。

当時11歳だったユリアさんは、記憶を失い、うつ状態に。

三女で4歳だったポリーナさんは、言葉を話すことができず、さらに喉頭がんを患っていました。

そんな3姉妹を引き取る人は現れず、それぞれが別の児童養護施設に預けられる予定でした。

その3姉妹を、気にとめる人がいました。
2人の息子と暮らすリアシェンコさん夫妻です。3姉妹の里親になることを決め、迎えいれたのです。

3姉妹の里親 リアシェンコさん
「孤児がいると聞きました。親がいない状態で生活するよりも、私たちと一緒に暮らす方が良いと思いました」

3姉妹が新たな家族のもと、移り住んだ場所はウクライナ南部のミコライウです。

三女のポリーナさんは、すぐに喉頭がんの手術をし、体力の回復とともに言葉も話せるようになっていきました。

しかし、ユリアさんは、終始、黙り込んだままで、自分の顔を血が出るほど引っかくなど、自傷行為を繰り返していたといいます。