筑波大 中村逸郎名誉教授:リクルートして戦地に送っていくと、まるで最初にプリゴジンさんが考えたことロシア国防省が囚人をリクルートする?を国防省がやるっていうことは、国防省自体が今度はプリゴジンさんに乗っ取られたような形にもなってきているわけです。それともう一つすごい重要なニュースが入ってきたんですけど、プリゴジンさんは北朝鮮に深く関わり始めて先週のニュースによりますと、北朝鮮の兵士500人。年齢は19歳から27歳の兵士、条件として既婚者をウクライナとの戦地に送ると。それがこの2月の中旬からスタートすると。

 なぜ既婚者かっていうと、いわゆる北朝鮮は人質に家族を取るという形で送り込み、それをプリゴジンさんがやっているということで、プリゴジンさんの発言力がどんどんどんどん強まっている。来年の3月、ロシアで大統領選挙なんですね。それをにらんだ動きかもしれないですけども、プーチン大統領の後継者になるかも、狙っているだろうプリゴジンさんがどんどんと発言力を強化してくれるということなんですね。

―――元々このプリゴジンさんはプーチン大統領の側近って言われていましたね。

 1990年代から元々プーチンの料理人と言われていて、レストラン経営者だったんですけども、その人がもう本当にロシア軍を乗っ取るというようなところまで来てるということなんですね。

―――ですから決してそのプーチン政権が今一枚岩じゃないっていうことですか?

 そうですね。オリガルヒの中でも割れてきいて、実はコヴァリチュクさんっていう銀行のオーナーがいるんですよ。大金持ちの彼が、実はプリゴジンさんの方に付いてしまったと。その代わりロスネフチとかガスプロムといった天然資源の会社のオーナーたちはプリゴジンさんにはもうついて行けないってことで、少しずつ離れてしまってるという状況なんです。