トルコ・シリア地震が「戦争に与える影響」
―――非常に混乱しているプーチン政権だということが言えるかと思いますが、地震の話、このトルコ・シリア地震がウクライナ戦争にこれ与える影響はどうなのでしょうかというところなんですけども。1月下旬に実はこれびっくりなんですけど、ロシア、ウクライナ、アメリカの3カ国で秘密裏に和平交渉が行われていた。そんなことがあったのですか?
筑波大 中村逸郎名誉教授:先週入ってきたんですよ。ニュースが、アメリカから。どうどういう交渉が行われたかっていうと、「今、ロシアがウクライナ領の軍事的に制圧している20%をもうロシアのものだと認めよう」という提案を、アメリカがロシアとウクライナに示したそうなんですね。ウクライナは当然嫌ですよね、認められない。ロシアも駄目だって言ったんですよ。
なぜかって言うと、クリミア2014年に強制併合したクリミアについて何もこの提案がないと。いうことで乗ってこなかったんですね。クリミアが一つ大きなポイントでクリミアをどうするかっていうことで。これまでもうなかなかまとまらなかったのは要するにトルコがもう入ってしまうしかない。
トルコっていうのはクリミアの中にトルコ系の住民がいるわけですね。ですから、エルドアン大統領が今年の6月までに大統領選挙があると言われてますので、積極的に自分の成果ということで大統領選挙を乗り切ろうとということで積極的に交渉してたんだけども今回地震があって、なかなかクリミア問題も先行き見えない。私はこのスタジオに来る直前に入ってきたニュースがあるんですよ。
タイム紙が打ったんですけども、これ地震があって、エルドアンさんに仲介を頼めないっていうことでウクライナはこのクリミアに向けてイギリスのミサイル「ハープーン」これ今欧米がウクライナに供与しているミサイルの中で最も破壊力の強いものを使って、このクリミアに攻撃をする準備ができたとウクライナ政府が発表したんですね。まさにこのタイミングで。
私、思ったのはウクライナとロシアの間で、もう本当に打開策が見えない。そこでエルドアン大統領が交渉に出てくるっていうことは、何か裏にうまくあるんじゃないかっていうのが、私の想像ですけども。エルドアンさんはひとまず自分がクリミアを預かりますよという解決策ってか打開策を持ってたかもしれないんですけど、地震からですね、影響してきたってことですね。