■プロ野球 巨人キャンプ(9日 宮崎市)
3月のWBCに選出されている戸郷翔征投手(22)がWBC球を使用してブルペン入り。フォークやスライダーなど変化球も交え、ボールの感触を確かめながら55球を投じた。
17日から始まる侍キャンプに向けて、急ピッチで調整が進んでいる。この日は7割程度の力で感覚を確認するように投げたという戸郷。普段使用するNPB球よりボールの縫い目が低く、指にかかりにくいWBC球の感触を問われると、「真っすぐの(指の)かかりがあんまりいい感じがしない。今日は微妙でしたね」とストレートに関して納得のいかない表情を浮かべたが「めちゃくちゃ悪い感覚ではなかったので、次に向けてつながったかなと思います」と話し、変化球については「曲がりは良かった。スライダーに関しては」と自身の武器であるスライダーにはWBC球でさらに自信を深めた。
WBCでは1次ラウンド65球、準々決勝は80球、準決勝と決勝は95球とそれぞれ投手の負担を考慮した球数制限が存在する。昨年のオーストラリアとの強化試合では先発のDeNA・今永昇太(29)の後を受け、4イニングを48球、被安打1、奪三振7、無四球、無失点と完璧な投球を見せつけた。
ダルビッシュ有(36)や山本由伸(24)など先発の“柱”に続く、「第2先発」の重要度が高いだけに、戸郷にかかる期待は大きい。12日に行われる巨人との紅白戦では戸郷も登板予定。世界一奪還に向けた投手リレーの核となるべく、巨人の若き右腕の調整は続く。