北海道・知床沖で乗客・乗員26人が乗った観光船「KAZU I」が遭難した事故。
運航会社が持つもう一つの観光船「KAZU III」の船長が取材に応じました。船長は出航する前に「KAZU I」の船長と天候の話をしていましたが、天気予報を確認していない様子だったといいます。
■遺体安置所には切なるメッセージが
遺体安置所の入口に設置された献花台には、ぬいぐるみと共に置かれた、切なる願いが込められたメッセージが。
“早くパパ、ママが見つかりますように”
献花に訪れた人
「小さいお子さんもいたということだし、すごく怖い思いをされたのかなと思って、いたたまれなくてちょっとお花をあげにきました」
北海道・知床の観光船「KAZU I」の遭難事故では乗客・乗員26人のうち、11人の死亡が確認され、いまだ15人の捜索が続いています。
■魚群探知機に見えた影 水深30メートルの海底に
事故から4日目の26日、捜索現場で新たな動きがありました。
海上保安庁 奥康彦参事官
「漁業者の方が魚群を探知するためのソナーをお持ちなんですけれども、海底に何か物があるような影が映ったという情報が午前中に寄せられたものですから」
26日午前、捜索中の漁船から“魚群探知機で海底に何か物があるような影を捉えた”と通報があり、行方が分からない観光船の可能性もあるとみて、海上保安庁が確認を進めています。
海上保安庁によりますと、この場所は、救助要請の通報があった「カシュニの滝」の近くの海底で、水深は約30メートルあるといいます。
海上保安庁は、沖合の巡視船から現場に潜水士4人を向かわせ、午後から探知機に影が映った海底の確認を始めました。しかし。
国山ハセンキャスター(26日午後4時ごろ)
「今日は風も強く、捜索に当たっていた船も昼過ぎには戻ってきたということです。今後も悪天候が予想され捜索が難航する可能性もあります」
海上保安庁は、26日夜、「ソナーで影があった海域でダイバーが潜ったものの、きょうは、船体のようなものは見つけられなかった」と発表。27日の捜索については、天候の関係もあり、かなり難しいとの認識も示しました。