■事故当時の無線のやりとり明らかに

井上貴博キャスター:
無線でのやりとりも分かってきました。第1管区海上保安本部の説明です。
無線の詳細なやりとり

<23日午後1時13分>
・「KAZUⅠ」の運航会社ではない、別の運航会社が「KAZUⅠ」の無線を傍受
・別の運航会社が海上保安庁に118番通報

午後1時に戻ってくるはずの別の会社の船が戻ってきていない、これおかしいんじゃないかということで、無線を調べてみるとやはりおかしいことになっているということで、別の会社が通報するに至ります。

<23日午後1時18分>
・「KAZUⅠ」が携帯電話で118番「船首が浸水している、水が入ってきている」

■無線故障の可能性も?通報したのは運航会社では無かった

井上貴博キャスター:
通報をした、別の運航会社に新たに話を伺うと次のような状況だったといいます。
無線の詳細なやりとり
<23日午後1時すぎ>
・KAZUⅠの帰港予定時刻が過ぎる
・通報をした別の運航会社が、知床遊覧船に連絡
・知床遊覧船は「うちも連絡は取れてない。携帯電話が繋がらない」と回答
・通報をした運航会社「それはおかしい」

<23日午後1時13分>
・通報をした運航会社が無線で呼びかけ
・KAZUⅠ「浸水してエンジンが停止している」
・通報をした運航会社が海上保安本部に通報

ですので、運航会社である知床遊覧船が、「KAZUⅠ」と無線で繋がっていたのかどうか、この辺りが分かっていません。

東海大学海洋学部 山田吉彦教授:
もしかすると運航会社である知覧遊覧船の無線が壊れていた、もしくは調子が悪かった可能性があります。無線連絡をしたとき、会社に誰もいなかったのではないか。