引きこもるようになり、声が出なくなる…

高校卒業後は就職せず自宅に引きこもるようになります。この頃からと少しづつ声が出なくなり、8年前からは全く話せなくなりました。また、精神科への入退院を32回にわたり繰り返しました。

初公判で弁護側は、越前被告が拒食症になっていたと明かしました。その後も母親に物を投げたり、たたいたり、家庭内暴力は続きます。

自分の部屋で犬といっしょに過ごし、犬だけが楽しみという状況になりました。

事件の2か月前、イライラした気持ちを誰かにわかって欲しくて、処方箋の袋に火をつけたこともありました。

そして事件の1か月前、唯一の心のよりどころだった愛犬「ハグ」が死んだのです。越前被告は、養父に新しい犬を飼いたいと伝えますが「ハグ」の納骨が終わるまで待つように言われます。

ようやく新しい犬を飼うことが許されますが、母親が隣人に伝えると反対されてしまいます。そのことを知った越前被告は、犬を飼うことを反対されたことが頭から離れないようになったといいます。