「もやし生産者が日本からいなくなってしまうんじゃないか」
工場内で年中栽培できて、天候にも左右されないことから、長年安定した価格で優等生ぶりを発揮してきました。しかし、1992年~2022年8月の30年間で原料の緑豆価格が3倍に高騰したにもかかわらず、もやしの小売価格は約2割下がるという逆転現象が起きています。さらに…。
(旭物産 林正二社長)「重油でボイラーを沸かして、もやしにかける水を20℃まで上げて、そして成長させるわけです。その重油代も大変な金額がかかるわけです」
温度が低いと成長しないというもやし。生産過程で使う1日1500トンの地下水の水温調整や、さらに育成室を常に25℃に保たないといけないため、多くの燃料費が必要となります。「旭物産小美玉工場」では原料や燃料費などの値上がりで経費が年間で1億円以上も増えているのです。
(旭物産 林正二社長)「コストは上がっているんだけれども、それを商品の価格に反映することができない。つまり値上げすることができない。このままではもやし生産者が日本からいなくなってしまうんじゃないかと、それくらいの危機感をもっています」