須賀川記者「予定調和が嫌い、車から降りた瞬間からカメラを回し始める」

(JNN中東支局長 須賀川 拓 記者)僕の性格上、まず予定調和であることはすごく嫌なので、まず現場に行くと、現場に行って車から降りたときから、その瞬間からカメラを回し始めると、見たものをレポートする

(映画・戦場記者より)「停戦から、まさにちょうど12時間たったところですね。ガザに入りました」

「ガザってがれきの山の町だ、と思われる方いらっしゃると思うんですけれども、200万人以上の人が住んでますから、一般の生活の営みというのはあるわけですね」


やっぱりどんな現場であろうと、最初に見たときの「ファーストインプレッション」がすごく大事だな、というふうに思っていて。
なんとなくニュースのパッケージとして作って、まとめて視聴者に届けるというよりも、やっぱり自分と一緒にちょっと追体験をしてほしいっていう、そんな思いで取材をしているので、結果的にもう現場に降りると、どんどん奥に行く...そういう形になってます。

(映画・戦場記者より)「例えばですよ、ここに仮に軍事的な標的があったとしても、周り見てください。これ全部家ですよね。これだけ世界で最も高い人口密度のガザですから、当然どんなに精密だったとしても、これはもう周りに住んでる人たちの生活めちゃくちゃですよね」
戦地・紛争地は、「日常」が、ある日突然、奪われる

(JNN中東支局長 須賀川 拓 記者)
僕が戦地、紛争地を取材して、一番気にかけているのが「日常がある日突然、奪われる」っていうことなんですよね。やっぱり今までのニュースだと、どうしてもがれきになってしまっている建物だったりだとか、空爆にあった場所、重機があった場所...そこにどうしてもクローズアップせざるを得なかったんですけれども。
むしろそうじゃない、そのすぐ道を経て反対側では普通に例えばレストランがやっている。道を隔てた反対側のスーパーでは買い物している人がいる。そういったところを含めて、全部が多分この戦地のリアルだというふうに思っていて

やっぱり昨日まで、弾丸が目の前に着弾するまで、日常を送っていた人たち...そういった人たちのその瞬間の気持ちを切り取るために、まずはその現場に行く、全てを見せる。
被害現場だけじゃなくて、そうじゃないところを見せる、そこはやっぱり一番自分としては伝えなくちゃいけないとこだと思ってますし、伝えたいと思っているところなんですよね。
(映画・戦場記者より)「隣に落ちた爆弾の破片?」「そうだよ」