ここ数日で戦況が変わった

田井中さんがいる場所は、バフムトの中心地から車でわずか10分の所。ここ数日で感じているのは、戦況が変わってきたことだという。

田井中嵩雄さん「ウクライナ軍のヘリコプターでの地上作戦ではない部分、空からの攻撃を行っているというのを、最近5日ぐらい前に見ました。僕がいる場所っていうのは、どちらかというとウクライナ軍が優勢で、駐屯して攻撃を仕掛けている場所。バフムトを真ん中で割ったら、東側はロシア軍が多い、私たちがいる西側に関しては、ウクライナ軍が作戦を進めて駐屯している、というような別れ方になっている。本来、空から攻撃を行うということは、有利な立場の軍隊が行うことはないと言っているんですよね。だから押されている可能性が高い。バフムトの西側にも、もう徐々に徐々にロシア軍が攻めてきている状態です」

ウクライナ軍が押されている、と田井中さんが感じる変化はもう一つ。
それは夜の戦闘だという。

田井中嵩雄さん夜の砲撃や銃撃戦が少なくなっているなというのを感じます。恐らく、もうウクライナ軍も疲弊しているのか、それとももう撤退をしているから、戦える兵隊や、カバーできる兵隊がいないのかなというふうに感じています」

また、戦況の変化の裏に、ロシア兵の質の変化があると、避難所に食事や休憩を取りに来たウクライナ兵から聞いたという。

田井中嵩雄さん「ウクライナ兵士から聞くんですけど、今までバフムトに来ていたロシア兵っていうのは、あまり訓練されていない。ただ最近は、そういう素人じゃなくて、勘がいい奴、腕がいい奴、スナイパーも、必ず当ててくるような奴が現れてきている。そういう空挺部隊、ロシア軍の精鋭空挺部隊と呼ばれているものも投入されているということなので、ロシア軍としてはもう、かなり力を入れている。どうやっても落とそうとしている。ウクライナ軍が押されている。ソレダルが陥落している。ロシア軍の包囲が、徐々に徐々に広がって言っている。これはもう確実だって言うのは、僕は聞いています