シリーズ石川県議選2023。野々市市選挙区は複雑な”自民対非自民”の構図です。
これまでに、無所属・現職の吉田修氏、自民党・現職の徳野光春氏が出馬を表明しているほか、自民党・新人の馬場弘勝氏も出馬の準備を進めています。
定数2をめぐり選挙戦になる見通しですが、自民党が公認候補を2人立て独占を狙う一方、非自民の現職は議席の死守を目指します。
徳野光春氏(自民・現職) 「あけましておめでとうございます」
年明けの1月3日、自民党・現職の徳野光春氏は、コロナ禍で控えていた新春の県政報告会を3年ぶりに開きました。
野々市町議を経て県議は現在3期目、政権与党の現職としてコロナで疲弊した県内の経済対策などに力を入れたいと支持者を前に語ります。
徳野光春氏 「野々市じゅうの町会長にけっこう来ていただいている。人間関係しかないと思うので。絆という部分、それでがんばるしかない」

4期目に向け、組織を固めて臨む動きを見せていますが、今回は自民党の積極的な動きを背景に選挙戦を戦うことになりそうです。
馬場弘勝氏(自民・新人) 「常に自民党として枠が2つある場合には、積極的に2枠を確保するべく努力していくのは党としては必要」
野々市市議の馬場弘勝氏。徳野氏と同じ自民党公認で2月下旬に正式な出馬会見を開く予定です。自民党県連は、去年12月に2人を公認し自民党での独占を目指すことを決めました。
馬場弘勝氏 「県政で近隣の市町と広域連携をどのように深めてつながりをつけていくかを目標に県政に出馬しようと思った。(公認2人は)ごく自然なこと」

2人の公認という状況を前に、徳野氏は自分の選挙に集中する考えを強調します。
徳野光春氏 「出る人はみなさん自由なので、自分の思いをしゃべれる機会をいただけるのであれば多くの方が出ればいいんじゃないか。なんとか2人の枠に入れるように頑張るしかない」
吉田修氏(無所属・現職) 「粟市長と二人三脚でこれまで16年間…(街頭演説で)」

無所属の吉田修氏。元町議の吉田氏は、粟貴章野々市市長が県議から当時の野々市町長に転出する際、その後継として2007年の県議選で初当選し、現在4期目です。
非自民系の県議会会派、未来石川の幹事長です。
北陸新幹線の大阪までの延伸を円滑に実現する取り組みを進めたいなどと述べて5期目への意欲をみせ、非自民の議席を守りたい考えです。
吉田修氏 「自民党のみなさんが2議席独占してやっていくということで、市民や県民のみなさんの思いを確保できるのか。給料がなかなか上がってこない中で物価が予想以上に急激に上がってきた。そのことについてもひとつの政党だけでものを解決なかなかできないのではないか」
定数2をめぐって、3人がしのぎを削る野々市市選挙区。自民対非自民の対決は春に向けてヒートアップしそうです。