情報公開と議会改革を進めた「二人の知事」

ただ、これらの情報公開は2000年の地方自治法改正に負う所が大きく、議会の自浄作用とは言い難い面があります。改正は、それまで法的根拠のなかった政務調査費について、交付できる根拠を国が法的に定めたもので、その代わりに自治体側は支給額や公開方法などを条例で定める必要性が生じたからです。

ところが、このタイミングで一気に情報公開を徹底した県もありました。鳥取です。全国に先駆けて情報公開を進めていた当時の片山善博知事のもと、2001年から1円以上のすべての領収書添付と窓口公開を義務付けたんです。

また、北川正恭知事のもとで「議会改革」を進めていた三重県では、2007年から同じく1円以上の領収書添付と公開を義務付け、しかも同時に議員の海外視察の廃止まで踏み込みました。

私が尊敬する二人の知事ですが、改革はカネの問題にとどまりません。私が28年前の連載で書いた議会と役所のなれ合い、緊張感のなさについても、お二人は既に当時、改革に取り組んでいました。

例えば、鳥取の片山知事は、議員からの質問と行政側の回答を事前にすり合わせる「事前調整」を「やめる」と宣言し、議場の外での根回しを拒否しました。結果として、本会議や委員会はシナリオのない緊張感のある「政策論争の場」となり、議員は独自の調査能力を磨く必要に迫られました。

また、北川知事も同じく事前調整を禁止したうえで、2000年の議会から、議員の質問通告書を質問前日の午後に県のホームページで公開する仕組みを作りました。根回しのないガラス張りの論争を実現するだけでなく、県民が質問内容を知ることで、議会に関心を持ってもらう意味もあります。