「視察天国」と非公開だった政務調査費

3回目のタイトルは「視察天国」。そう、福岡でも問題になった「視察」です。当時この県では、国内の視察費が4年の任期中に議員1人当たりおよそ300万円、海外が同じく130万円。

県外では北海道と東北、県内では観光地の視察が多いので、議会事務局に「なぜですか?」と聞くと、「決して物見遊山ではありません。計画書に基づいて行動し、各委員会の所管事項に関する視察先で説明を受け、終了後は報告書も出ています」と言うので、議会図書館で報告書を閲覧したら、こんなのがありました。

東北視察の中で岩手県の運転免許センターを訪ねた、とあるんですが、報告書に書かれていたのは「業務内容①試験=大型、普通、大特、大型二輪、普通二輪、けん引、原付その他②更新=県内に住所を有するもの、有効期限の1か月前から受理」って、これ全国一緒ですよね(笑)。

それでもまだ、視察は報告書が義務付けられていますが、4回目の「政務調査費」は、当時で年間2億円近くが議員や会派に配られていたにもかかわらず、その使途は議員に委ねられて、一切非公開でした。

ネタ晴らししますが、この連載を私が書いたのは1998年、今からもう30年近く前のことです。舞台は、長崎県議会でした。ですから、今回の福岡県議会の問題を知って私が最初に感じたのは、「何も変わっていないな」ということ。そして、程度の差こそあれ、似た問題は今も少なからぬ地方議会が抱えているんじゃないか、ということです。

その後、長崎県で政務調査費の使途が窓口閲覧できるようになったのは2001年から、ネット公開は2014年から。視察報告書のネット公開は2016年分からでした。一方、福岡県議会はというと、政務調査費の窓口公開は長崎から1年遅れの2002年から、ネット公開も同じく2015年から。海外視察報告書に至っては、現職議員になって以降の2023年度分から、ようやく今年8月までにホームページ上で見られるようになりました。