“レジェンド”ヤン・ゼレズニーコーチと新たな挑戦へ
さらなる高みを目指して、今季からやり投げ界のレジェンドで30年経った今も破られていない、98m48の世界記録を持つヤン・ゼレズニー氏(60)をコーチに迎え新たな一歩を踏み出した。
北口:今までより、“よりシンプル”に槍を投げようっていうのが今の取り組みで。ベースは『走って』、最後に『ジャンプ』して、『投げる』っていうただの3つの動作をしっかり遂行することをベースにやってるんですけど、今までずっと自分の投げてきた癖だったりそういうものがあるので、多分最初からこれを習ってたらすごく簡単だったのかもしれないようなことも、難しさを感じる時は多いです。
石川さん:新しくフォームを大きく変えたっていうのを伺ったんですけれど、どのように改めて変えたんですか?
北口:一番わかりやすいのは、(助走の時に)1回槍を下に下ろして体勢を変えていたところが、今季からはその槍を1回下ろすっていう動作をなくして、まっすぐ引くようになりました。
石川さん:なんか腕を下げた方が勢いがつくのかなとか素人目に思っちゃったりしたんですけど、新しいフォームの方がさらにやっぱり効率が良くなるってことですか?
北口:実はその1回槍を下ろすっていう投げ方、技術が、ヤンコーチが現役の時にやっていた技術で。それを見よう見まねで真似していたのが私だったんですけど。実際会って、自分がやって、ヤンコーチもやって見せてくれて、私がやってるのは全然違うっていうのを言われたし、それを見て自分も納得するぐらい違った。そこでロスしてた部分も自分にとっては大きかったんですよね。槍を1回下げるってことは槍が1回視界からどうしても消えることになっていて、基本走って進み続けてないといけないものが、それを目で追っちゃうことで投げる方向から視界が外れるので。そこが走る部分に対してもロスですし、その投げる位置からずれるので、そっからまた視線を合わせなきゃいけなかったりするのもロスかなと思って。元々は自分もまっすぐ引いてたので、7年ぶりぐらいに戻してる感じです。
オリンピック3連覇(92年バルセロナ、96年アトランタ、00年シドニー)や、世界陸上で3つの金メダルを獲得している“レジェンド”ヤンコーチとの関係性も良好だと話す。
石川さん:ヤンコーチは北口選手から見てどんな人ですか?
北口:実際にコーチをお願いするまでは結構静かでちょっと厳格な人、レジェンドで、いつもしっかりしてそうな感じだったんですけど。実際今一緒に練習してるとすごく面白くて、
たまにジョークと本気の境目がわからなくなっちゃう時もあるんですけど(笑)すごくユーモアがあって面白い人です。
石川さん:例えばどんなことですか?
北口:突然今まで練習でも言われたことないのに、(試合中に)『体重何キロか減ったぐらいの感じで走ってくれ』みたいな指示が出たり。
石川さん:いきなり本番で言われるんですね!それを。
北口:いきなり本番でそれ使うんだみたいな。

















