作品における主題歌の重要性
90年代からテレビドラマの仕事を始めた土井監督にとって、主題歌がドラマのどこで、どのように流れるのかということは、「自然と体に刷り込まれているほど重要なものだった」という。物語のここぞという場面で、主題歌が流れると「きた!」と思う。そういうドラマの作り方が自身の中に「細胞レベルで組み込まれている」そうだ。
今作で主題歌を担当するのは、2001年4月期の日曜劇場『Love Story』以来、TBSドラマの主題歌を手がけるのは25年ぶりとなるスピッツ。新曲「見知らぬ糸」はドラマのために書き下ろされたものだ。
スピッツの草野マサムネさんは、「今まで観たことがない新しいタイプのストーリーだったのであえて『リンクし過ぎない』ように、でも結果的にそれによってドラマにもうひと味、彩りが加えられたらと思いながら作りました」とコメントしている。
最初に曲を聴いたときのことを尋ねると「ドラマの意図やトーンなどの制作サイドのオーダーを汲んだ上で、曲も詩の世界もスピッツならではのもの。草野さんのフィルターを通した解釈で物語の深部にアプローチしていて、『プロフェッショナルの仕事だ』と本当に感動しました」
最初に台本を読んだときから、第1話の最後の樹生(演:中島歩さん)のセリフ「あなたの夫、僕の妻と不倫してましたよ」をきっかけに主題歌が流れるのをずっとイメージしていたそうだ。
「編集で初めて映像に曲をつけたときに、本当にバチっとピースがハマったと思いました。最後に主題歌を入れたことで、この作品の目指す世界がクリアに、豊かになったという感じ。連ドラならではの良さをひさびさに体感しました」
本作には、土井監督の他にも数人の演出担当がいる。各回、それぞれが主題歌をどのタイミングで流すのか。「次どうなっちゃうの?」と、次へつながるように、それぞれがどこでどう使うかを考えている。
「それが連続ドラマの面白さでもあると思っていますし、今回みんな楽しんで作れているんじゃないかな」














